「西崎キク ビジョン大使」第1期メンバーの募集に向けた第1回勉強会が7月30日、上里町男女共同参画推進センター(上里町七本木)で開かれた。主催は西崎キク未来飛行プロジェクト。
同事業は、子どもたちが「西崎キク ビジョン大使」として、同町で生まれ育った女性飛行士・西崎キクの生き方を周囲に伝えるとともに、自分の夢や上里町の未来について考えてもらおうと企画した。
勉強会では、同プロジェクトの片倉す寿子会長が「西崎キクさんは上里で生まれ、上里で育ち、上里で暮らした。(キクさんは)男性も女性も同じ人間として互いに尊敬し、理解し、助け合いながら、このまちや社会をより良くすることに目を向け、行動した」とあいさつ。「大使になったら、私たちと一緒にさまざまな催しに参加し、大勢の皆さんにキクさんのことを広めてほしい」と期待を寄せた。
あいさつに続き、参加した児童・生徒が、ビジョン大使の応募テーマ「わたしの将来の夢」にのっとって書いた作文を発表。剣道が好きだという神保原小学校5年の女子児童は「将来は小児科医になりたい」、兄を尊敬しているという上里中学校1年の女子生徒は「将来、上里町の議員になりたい」と、それぞれの夢を語った。
発表後、同町教育委員会生涯学習課文化財係の林道義学芸員が「西崎キクさんを知ろう!~教壇から大空へ、そして大地へ」をテーマに講義を行った。林さんは冒頭、「キクさんがいつの時代の人で、どこで生まれ、どのような人物だったのか。何をした人なのか、なぜそれをしようとしたのかを子どもたちに伝えたい」と説明。30枚のスライドをスクリーンに映し、写真や資料を交えながらキクの生涯をたどった。
講義では、キクが1933(昭和8)年に二等飛行操縦士試験に合格し、日本人女性初の水上飛行機操縦士となったことを紹介。翌1934(昭和9)年には陸上飛行操縦士免許を取得し、サルムソン2A2型機「白菊号」を操縦して、同年11月4日に当時の満州国・新京へ到着し、日本人女性初の海外飛行を実現したことも説明した。飛行士としての功績に加え、教員として子どもたちの教育に携わったことや、満州に渡った後の暮らし、後年に農業に従事したことなども取り上げた。
参加した小中学生は、林さんの話に耳を傾け、メモを取りながらキクの歩みについて理解を深めた。
第2回勉強会は8月10日に行い、同大使の委嘱は今年秋を予定する。片倉会長らは「数人の子どもたちにビジョン大使として活動してもらいたい。次回の勉強会にも、町内在住の小学5・6年生、中学1・2年生に参加してもらいたい」と呼びかける。