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上里で「見えるか保己一」リレー朗読 著者・蝉谷さんから動画メッセージも

小説「見えるか保己一」のリレー朗読会・読書交流会の様子

小説「見えるか保己一」のリレー朗読会・読書交流会の様子

 全盲の国学者・塙保己一を描いた小説「見えるか保己一」のリレー朗読会・読書交流会が8月26日、ウニクス上里(上里町七本木)内のくまざわ書店上里店で開かれた。

動画メッセージを寄せた「見せるか保己一」著者の蝉谷めぐ実さん

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 KADOKAWAから今年3月に刊行された同作は、現在の本庄市児玉町に生まれ、失明後も学問を続け、「群書類従」を編さんした保己一の輝かしい功績と、その裏にあった妻や弟子など周囲の人々とのすれ違い、それゆえの葛藤を描く。

 同会では同町在住の清水祐子さんが司会を務め、「一冊の本を通して、人と人の心や思いがつながっていく。『本をつないで、思いをつなぐ』時間になれば」とあいさつした。

 著者の蝉谷(せみたに)めぐ実さんは1992(平成4)年、大阪府生まれ。2020年「化け者心中」で第11回小説 野性時代 新人賞を受賞しデビュー。翌年、同作で第10回日本歴史時代作家協会賞新人賞と第27回中山義秀文学賞を受賞した。2022年「おんなの女房」で第10回野村胡堂文学賞と第44回吉川英治文学新人賞を受賞し、第13回山田風太郎賞候補に。2024年「万両役者の扇」で第15回山田風太郎賞、2024年度「咲くやこの花賞」文芸その他部門[小説]を受賞。2026年「見えるか保己一」で第39回山本周五郎賞を受賞し、第175回直木三十五賞候補に選ばれた。

 動画メッセージで蝉谷さんは「この作品を書く前に、塙保己一記念館や生家など、塙保己一先生のゆかりの地に伺った。この作品では、偉人・塙保己一ではなく、人間・塙保己一を書いた。新しい塙保己一先生の姿を知っていただけるとうれしい」と話した。「毎日毎秒エゴサをしているので、Xなどでも感想を書いていただけるとうれしい。作品を楽しんでいただけるよう願っている」とユーモアを交えて呼びかけ、メッセージを締めくくった。

 同町在住の郷土史研究家・金井明人さんは、保己一の生涯と功績を象徴する「世のため後のため」という言葉に触れた上で、「この作品から『偉人・塙保己一』とは少し違う姿、人間らしさをひしひしと感じた」と解説し、「郷土に新たな光を当ててくれたことに感謝したい」と話した。

 5人が1ページずつ朗読する形式で2巡。清水さんは「読む人から聴く人へ、そして次の誰かへ。本が人と人をつないでいくことを感じていただけたのでは」と振り返る。

 交流会で、本庄市在住で小島南自治会長の鳥羽孝夫さんは「この輪を地域のふれあいの中でもっと広げ、子どもたちも交えていければ」と話し、同市在住の阿奈正子さんは、埼玉県立特別支援学校「塙保己一学園」(県立盲学校=川越市)の元校長で「奇跡の人・塙保己一」「埼玉の三偉人に学ぶ」などの著者・堺正一さんからのメッセージを紹介した。

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