「西崎キクビジョン大使」の委嘱式が9月12日、イオンタウン上里(上里町金久保)で開かれた「かみさと夕涼み会」の会場で行われ、町内の児童生徒4人が大使に就任した。
西崎キクビジョン大使誕生記念ライブでエールを送る「天然ふわふわガールNAMI」さん
片倉す寿子さんが会長を務める「西崎キク未来飛行プロジェクト」は、上里町出身で日本人女性初の海外飛行を成し遂げた飛行士・西崎キクの功績や生き方を次世代に伝え、子どもたちが将来の夢や地域の未来について考える機会をつくろうと、同大使制度を設けた。
1期生として委嘱されたのは、上里中学校1年の女子生徒と同校2年の男子生徒、神保原小学校5年の女子児童、賀美(かみ)小学校5年の女子児童の4人。
委嘱式では、片倉会長が4人に委嘱書を手渡し、ビジョン大使のたすきを貸与。4人はそれぞれ、将来の夢や今後の活動への抱負を発表した。
式に続き、地元を中心にアイドル活動を行う「天然ふわふわガールNAMI」さんが記念ライブを行い、「上里町の魅力やキクさんの偉業を多くの人に伝えてほしい」と4人にエールを送った。
1912(大正元)年、現在の上里町七本木に生まれたキクは、神保原小学校の教員を経て飛行士を志した。1933(昭和8)年に日本人女性初の水上飛行操縦士となり、翌1934(昭和9)年6月に陸上飛行操縦士免許を取得。同年10月、愛機「白菊号」で満州訪問飛行に出発し、11月4日に新京へ到着した。
同プロジェクトは大使の委嘱に先立ち、同町男女共同参画推進センター(七本木)で7月30日と8月10日、西崎キクについて学ぶ勉強会を開いた。町教育委員会生涯学習課文化財係の林道義学芸員が「西崎キクさんを知ろう!~教壇から大空へ、そして大地へ」をテーマに講義。写真や資料を使い、キクが教師から飛行士を目指した経緯や海外飛行、その後の歩みを紹介した。参加した子どもたちは、困難に直面しても挑戦を続けたキクの生き方を学んだ。
片倉会長は「キクさんが日本人女性として初めて海外飛行を成し遂げてから、一昨年で90周年を迎えた。その偉業と夢に向かって挑戦した生き方を、有志で作った紙芝居やかるたも活用しながら、ビジョン大使の子どもたちと共に次の世代へつないでいきたい」と意欲を見せる。
今後、4人のビジョン大使は地域のイベントなどに参加し、キクの功績や生き方を幅広い世代に伝える。子どもたちが地域の歴史を学び、夢やふるさとの未来について考える活動にもつなげていくという。