埼玉退職教職員協議会児玉支部が6月11日~13日、上里町役場の町民ホールで「生涯展」を開き、最終日の13日には特別企画として漫談や楽器演奏が披露された。
第31回生涯展「特別企画」穴掘家シャベルさんによる漫談の様子
実行委員長を務める丸山道雄支部長によると、同展は今回で31回目で、絵画、書、写真、手芸、工芸、文芸など趣味や特技、サークル活動でいそしんださまざまな作品を展示。最終日の特別企画で、穴掘家(あなほりや)シャベルさんとして活動する藤江辰男さんが登場した。演題は「珍説 塙保己一物語」。軽妙な語り口で、郷土の偉人・塙保己一の人物像やエピソードを紹介した。
塙保己一は江戸時代の国学者。本庄市出身で、幼くして視力を失いながらも学問に励み、日本の古典文献を集大成した「群書類従」を編さんした。
本庄市の旭公民館で館長を務める藤江さんは、同市社会福祉協議会の「技ありボランティア本庄お役立ち隊」に登録しており、同市を中心に福祉施設や公民館、地域サロンなどを訪れ、時事ネタや地域の話題を題材にした漫談を駄じゃれなども交えながら披露している。モットーは「演芸で人に笑ってもらう」ことだという。同展への出演は4回目。
同市在住の50代参加者は「最近、塙保己一を主人公にした蝉谷(せみたに)めぐ実さんの小説『見えるか保己一』が山本周五郎賞を受賞し、直木賞候補にも選ばれたことで関心を持っていた。目が見えない中で学問を究めた塙保己一の生涯を、漫談という親しみやすい形で知ることができて良かった」と振り返る。「見えるか保己一」は第39回山本周五郎賞を受賞。第175回直木三十五賞の候補作にも選ばれており、選考会は7月15日に行われる予定。
阿部祐司さんが司会を務めた最終日のプログラムでは、7人編成のリコーダーアンサンブルが「森のポルカ」「野ばら」「いつも何度でも」などを演奏するとともに、来場者全員がリコーダーの伴奏に合わせて文部省唱歌(当時)として親しまれる「もみじ」を歌った。萩原定夫さんによるクラリネット演奏では「川の流れのように」「荒城の月」「見上げてごらん夜の星を」「チゴイネルワイゼン」をピアノ伴奏と共に披露した。