
上里町は「エスプール」(東京都千代田区)と3月18日、ゼロカーボンシティーの実現に向けた包括連携協定を締結した。
上里町役場3階から町を一望するエスプール・荒井直取締役と山下博一町長ら
同町は2023年3月23日、2050年までに町内全域の二酸化炭素排出量を実質ゼロにする「ゼロカーボンシティー」を宣言し、町全体で二酸化炭素排出量の削減と脱炭素社会の実現に向けた取り組みを一歩ずつ進めている。
同社は自治体向けに脱炭素支援事業を展開しており、CO2排出量の算定や温暖化対策の計画策定・ 実行支援、脱炭素地域づくりを通じた地域課題の解決など、包括的なサービスを提供している。「エスプール(S-Pool)」には、Solution(解決策)、System(システム)、Staff(人材)、Sustainability(持続可能性)の4つの「S」を「POOL(蓄積)」するという意味が込められているという。
同社は2022年7月、宮崎県日南市と、自治体では初めて包括連携協定を締結した。上里町との協定は全国で21自治体目になり、埼玉県内では初めて。
今回の協定を通じ、ゼロカーボンシティー実現に向けた取り組みの推進支援、町職員・町民、事業者への普及啓発支援、同町の豊富な地域資源の活用調査、再生可能エネルギーや省エネルギーの導入支援などに取り組む。
山下博一町長は「上里町は豊かな実りをもたらす農地などの自然環境に大変恵まれているが、地球規模で温暖化が問題になっている。来年度完成予定の保健センター等複合施設では太陽光発電施設を設置したい」などと意欲を見せた。同社取締役の荒井直(なおし)さんは「埼玉県さいたま市出身なので、県内で貢献できることに関われたらと思っていたが、その願いがかなった。これまでの経験を生かしながら、環境に優しいまちづくりの支援に取り組みたい」と話した。