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本庄の老舗うなぎ店が150周年、土用の丑の日はテークアウト8割に

「ふじ井」のうなぎ

「ふじ井」のうなぎ

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 本庄のうなぎ・川魚料理専門店「ふじ井」(本庄市中央2、TEL 0495-22-2274)が今年で150周年を迎えた。

うなぎ・川魚料理専門店「ふじ井」の外観

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 埼玉県が誕生した1871(明治4)年、創業者の藤井信作(しんさく)は利根川などでドジョウやウナギ、アユなどの川魚を釣り人が取ってきたのを仲介して卸す仕事を始めた。当時、敷地内にいけすがあり、新潟方面からかごに入れて川魚を運ぶ途中、同社でいけすに入れて再び元気な状態にして生きた状態で東京に送っていた。そのうち、近所の小料理屋などにウナギやドジョウなどをさばいて卸すようになったという。

 現在のように店内でうなぎなどを食べられるようにしたのは3代目の仁さんだという。1989(平成元)年4月1日に会社として登記。仁さんが「有限会社ふじ井」の社長となった。

 4代目は仁さんの次男の義信さん。「義信さんは小学生のころからウナギを焼くまねをしていた」と周囲の人から言われたことがあるという。高校卒業後、調理師の専門学校に進学し、卒業後、他店で働いた後、家業を手伝うようになった。「串打ち3年というように、仕事を覚えるのは難しかった」と振り返る。「店をここまで大きくしたのは3代目の父。祖父の代から通ってくれる常連客もいるアットホームな店」とも。

 夏の土用の丑(うし)の日だった7月28日、「例年と比較してテークアウトが1日の売り上げの8割になった」と話す義信さん。「昨年からホームページでもテークアウトメニューを掲載していた」という。

 埼玉県内に8月2日から3度目の緊急事態宣言が発出されたことを受け、「より一層、テークアウト、近くの場合はデリバリーにも力を入れていきたい。うなぎを食べて元気になってほしい。最近始めたインスタグラムでも、どんどん発信していきたい」と意欲を見せる。

 「緊急事態宣言期間中は指示に従い酒類の提供はできない。テークアウトは来店時でも用意可能だが、事前に電話で予約いただくと待ち時間なく提供できる」と藤井さん。「席数を減らし、アクリル板を設置し、空気清浄機を常備した上で定期的に換気を実施。消毒も欠かさず、万全の感染対策を行っている」とも。

 営業時間は、昼=11時~14時、夜=17時~21時(緊急事態宣言期間中は20時まで)。木曜・第3水曜定休。駐車場20台。

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