埼玉県北部4市町(本庄市、上里町、神川町、美里町)の議員有志による「上武連携構想」の勉強会が10月14日、本庄市役所で開かれ、元前橋市長の山本龍さんが上武地域の可能性について講演した。
埼玉県北部4市町の議員有志による「上武連携構想」の勉強会で講演する元前橋市長の山本龍さん
上武連携構想の勉強会は2022年、埼玉・群馬両県の10市町の首長らで発足。第2回では、国土交通省航空局の蔵持京治航空ネットワーク部長(当時)が講演し、航空物流拠点の整備の可能性を探る方向性を共有した。災害救助の観点から内陸部の空港整備を求める意見も出され、第3回では寄居町など5町村が加わり、参加自治体は15市町村に広がった。第3回では、同省航空局安全部無人航空機安全課無操縦者航空機企画室長(当時)の甲斐健太郎さんが航空法上の航空機に該当する「空飛ぶクルマ」を取り巻く情勢について講演した。
4市町で議員を務める41人が参加した今回の勉強会は、本庄市議会の山田康博議長が、経済や医療、人口などを主題とする講演を依頼して実現した。山本さんは、群馬県と埼玉県北部の人口規模や工業の集積を挙げ、地域が持つ経済的な可能性について話した。
交通分野では、高崎と太田を結ぶバス高速輸送システム(BRT)など、地域内の移動を支える交通網に言及。医療分野では、災害時の避難者への医療支援や、患者を受け入れるための病床確保の必要性を挙げた。
航空分野では、防災や貨物輸送に対応する空港、利根川を活用した水上飛行機、ドローンによる物流などを紹介。空飛ぶクルマの可能性や、プライベートジェットの受け入れ先が不足している状況にも触れ、航空利用を支える拠点の整備について話した。
山本さんは、これらの課題や可能性を一つの自治体だけで考えるのではなく、広域的な経済圏として捉え、県境を越えた連携の必要性を訴えた。
本庄市議会の広瀬伸一議会運営委員長によると、同市議会は、二元代表制の下で首長だけに任せず、議会も地域の課題を共有し、解決に向けて連携することを目指している。今回の勉強会を「多数の自治体が協力して力を合わせて国や県に物申すきっかけ」と位置付け、「まずは4市町の議員間で情報を共有し、広域連携につなげたい」と話す。