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本庄出身の塙保己一描く小説「見えるか保己一」、直木賞受賞ならず

くまざわ書店上里店の「見えるか保己一」特設コーナー

くまざわ書店上里店の「見えるか保己一」特設コーナー

 「第175回直木三十五賞」の候補作5作品に選ばれていた、本庄市児玉町出身の盲目の国学者・塙保己一(はなわほきいち)を描いた蝉谷(せみたに)めぐ実さんの小説「見えるか保己一」(KADOKAWA)が受賞を逃した。

アスピアこだま内の「塙保己一記念館」と原稿用紙をイメージした広場

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 選考会は7月15日、東京都内で開かれ、朝倉かすみさんの「けんぐゎい」(光文社)が受賞作に選ばれた。第175回芥川龍之介賞には、小砂川(こさがわ)チトさんの「ゾンビ回収婦」が選ばれた。

 「見えるか保己一」は、幼くして視力を失いながら学問を志し、「群書類従」の編さんを成し遂げた塙保己一の生涯を描く歴史小説。保己一の業績だけでなく、妻や学者仲間、弟子たちとの関係にも焦点を当てる。今年5月には第39回山本周五郎賞を受賞した。

 蝉谷さんは1992(平成4)年、大阪府生まれ。早稲田大学文学部で演劇映像コースを専攻し、2020年に「化け者心中」で小説野性時代新人賞を受賞して作家デビューした。同作で日本歴史時代作家協会賞新人賞と中山義秀文学賞も受賞。2022年刊行の「おんなの女房」では野村胡堂文学賞と吉川英治文学新人賞、2024年刊行の「万両役者の扇」では山田風太郎賞を受賞している。

 吉田信解本庄市長は「誠に残念。保己一の心象を描き出し、とても読み応えがあり、素晴らしい価値のある作品。これからも蝉谷さんを応援し、また総検校(けんぎょう)塙保己一先生の、より一層の遺徳顕彰に励みたい」と話す。

 塙保己一は1746年、現在の本庄市児玉町保木野に生まれた。7歳で失明し、15歳で江戸に出て学問を志した。各地に伝わる貴重な文献を集めた「群書類従」の編さんや、和学講談所の設立などで知られる。市内には生家や墓があり、アスピアこだま内の塙保己一記念館では関係資料を展示している。

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