本庄・児玉のサーキット場「GOLDEX本庄モーターパーク」（本庄市児玉町高柳）で8月8日、MOVING特別企画「埼玉サイクルフェスタ2021」が行われ、約200人が参加した。後援はスポーツ庁等。

GOLDEX本庄モーターパーク

　「MOVING」とは、バーチャルサイクルソフト「ONELAP JAPAN」を使って全世界から集まるサイクリストらがレースを繰り広げる「e-sports BIKE」オンラインイベント。

　「江戸時代中期の1729年、武蔵国児玉郡北堀村（現、本庄市北堀）の百姓、庄田門弥（しょうだもんや）が世界最古といわれる自転車『陸船車』を考案したことで、同市は自転車発祥の地といわれている」と話す本庄商工会議所関係者。東京オリンピックの聖火リレーでは、「陸船車」の一分の一サイズを復元した新井正人さんが聖火ランナーとして自転車で本庄から深谷に聖火をつないだ。

　同イベントは自転車の実走レース、サイクリング、バーチャルサイクリングの3種類が初めて1つのイベントに集結した。

　サーキットコースでは午前8時、カテゴリー別「サイクルロードレース」がスタートした。競技は短いコースを何周も回り順位を競う「クリテリウム」と呼ばれるスタイルで行われた。同レースは短いコースを何周も周り順位を競うもので、目の前を何度も選手が通過するのを観戦できる迫力満点なレースだという。「ウォークライド」（神奈川県厚木市）の山根理史社長は「自転車を使って地域活性化に貢献したい」と話す。「アフターコロナの地域振興、地域復興を自転車イベントで盛り上げたい」とも。

　10時から初心者向けに「児玉の原風景を巡るサイクリング大会」が行われ、地元の観光スポットやグルメスポットに立ち寄りながらサイクリングを楽しんだ。「埼玉県サイクリング協会」（埼玉県さいたま市）のサポートライダーが巡回し、参加者の安全を見守った。

　同イベントを主催する「METRA（メトラ）」（東京都千代田区）のブースのバーチャルサイクリングでは「1キロメートルバトル」のタイムアタックに挑戦するなど、ｅスポーツバイクに挑戦するコーナーが設けられた。バーチャルサイクリングの普及などに取り組む同社の近藤忠社長は「eスポーツとしてサイクリングを楽しめる。選手も観戦者も大変盛り上がり一体感を味わうことができた」と話す。パレードランでは、レーシングドライバーの塚本奈々美さんら同社の「エンジェルプロジェクト」のメンバー7人が参加した。

　「埼玉県自転車イベント活性委員会」の川島恵子委員長は「サイクルロードレース、バーチャルサイクリングイベントMOVING、観光サイクリング大会という3つの大きな種目を軸に、さまざまなタイプのレースを用意できた。自転車の安全な利活用の推進、自転車活用による人々の心身健康維持と向上につながるイベントになった」と話す。「次回は、小さいお子さんのいるファミリー層にも楽しんで参加してもらえるイベントにしたい」と意気込みを見せる。