手打ちそばの「本庄たぬき 辻九」(本庄市若泉3、TEL 0495-24-5654)などが毎月10日を「そば屋のどんぶりの日」に制定し特別メニューを提供し始めて、2月10日で10回目を迎えた。
店主の天野稔也(としや)さんの父である先代が国道17号線沿いで始めた同店。看板メニューの「本庄たぬき」(1,250円)は、本庄産の野菜をふんだんに使うオリジナルのたぬきそばで、店名の一部にもなっている。「9の付く日は辻九の日」に定め、自家製のプリン(数量限定)を付けるなど店独自の企画を行う一方で、天野さんは同業者と連携した取り組みを模索していた。
同店は埼玉県麺類業生活衛生同業組合に加盟しているが、組合の青年会ウェブ会議で「そばのだし汁が利いた丼があってもいいのでは」という話題になり、毎月10日を「そば屋のどんぶりの日」に制定することにした。当初は「コロナに勝つ」という思いも込めて「カツどん」を提供する予定だったが、各店の事情もあり「かつおだしを用いたメニューならOK」ということで落ち着き、昨年5月から毎月10日、店ごとに新たな丼を考案したり既存の丼をグレードアップしたり、当日限定のセットを用意したりするなどして特別メニュー提供してきた。10日が休業の場合は、その前後に設定している。
「そば屋のだしのうま味が利いた丼物」を広めようと始まった「どんぶりの日」だが、天野さんは天ぷらを揚げるスキルを向上させようと昨年1月ごろから研究を重ねた。同店では当初、10日にはエビ1本と野菜による天丼を提供していたが、「10日を『特別な日』にするからにはインパクトのあるメニューにしなければいけない」と考え、昨年10月よりエビ2本をメインにした天丼に変更した。一口甘酒付きで価格は1,350円(そば大盛りは200円増し)。
天野さんは「毎月10日にはそば屋で『そばと天丼』を提供するという取り組みが、県内のみならず県外にも広がりを見せてほしい」と期待を寄せる。「緊急事態宣言が解除されているであろう来月10日は万全の感染対策の下、多くの方にそば屋の天丼を食べてほしい」とも。
緊急事態宣言期間中の営業時間は11時30分~15時、17時~20時(アルコールの提供は19時まで)。火曜定休(昼のみ営業)。