本庄の「ワンダーファブリック」(本庄市柏1)が黒澤織物(山王堂)の絹織物を使った「本庄絣(かすり)キャップ」を発売して3カ月が過ぎた。
2016(平成28)年に同社を設立した今井俊之さんは2018(平成30)年、自社工房を設立。独学でキャップ作りを身につけ、今年から「着物」や「帯」の生地をハンドメードで製作した「着物キャップ」などの販売を始めた。キャップ製作は、市内にある工房で今井さんが一点一点、ハンドメードで製作する。
今年4月、伝統工芸の「本庄絣」を伝承している黒澤織物と出合い、今井さんは「本庄絣の織物に触れ、生地の張り、繊細な柄、手織りならではの風合いに一目ぼれし、この織物をベースボールキャップの素材として製品化したいと思った」と振り返る。
「本庄絣キャップ」は米国発祥のストリートファッションであるベースボールキャップで平らなつばが特徴。近年、同スタイルを取り入れるヒップホップやダンスなどの流行により急激に普及しているという。
「来年は東京オリンピック・パラリンピックが開催され、多くの外国人観光客が日本にやって来るので、この商品を通じて日本の伝統工芸である本庄絣の良さを世界に発信したい」と今井さんは話す。
価格は1万9,800円。同社のオンラインストアで扱う。「本庄市ふるさと納税」の返礼品の一つにも指定されている。