埼玉県神川町内の国道254号線沿いにある「大畠梨園」(神川町元阿保、TEL 0495-74-0778)のナシ狩り終了まで、あと1カ月となった。同町内の同道は「梨街道」とも呼ばれ、道路の両側や周辺にナシの直売所が50カ所以上立ち並び、8月から10月にかけて営業している。
ナシは神川町のマスコットキャラクターである「神じい&なっちゃん」のモチーフにもなっている。同町には、神流(かんな)川の形成した豊かな扇状地が広がり、きれいな水と豊かな土壌が豊富にあることから、ナシ栽培に適した環境となっている。明治初年ごろに四軒在家で始まったナシ栽培が、栽培技術の弛まぬ研究により今日の発展につながっている。道路沿いにズラリと並ぶナシの直売所は、神川町の季節の風物詩になっている。
大畠梨園は、現店主の大畠(おおはた)隆光さんの両親が、一般国道254号が完成した1965(昭和40)年ごろから、同道沿の現在の場所で「ナシの直売所」を始め「ナシ狩り体験」を始めた。50年以上営んでおり、現在では同地域で最も営業年数の長い直売所だという。
隆光さんは以前、内装職人だったが、母親が一人で同園を経営せざるを得なくなった際に店主となり、今では母親とともに同園を守りながら「直売所」を営んでいる。同園は「埼玉県農産物サポート店」にも認定されている。「ナシ狩り体験」で収穫したナシは持ち帰ることができる。主力品種は幸水と豊水。
大畠さんは「当園では長年の研究で生み出した栽培方法で、有機質肥料、アミノ酸肥料を用いた安全でおいしいナシ作りを心掛けている」という。
営業時間は9時~18時。10月下旬まで。「ナシ狩り体験」の料金はホームページで確認できる。