上里町七本木本郷(もとごう)地内で3月16日、「児玉工業団地線」の開通式が行われた。
児玉工業団地線の「通り初め」をする上里町の山下博一町長と名誉町民・関根孝道前町長
国道17号線より南に延びる県道上里鬼石線は、県道藤岡本庄線の地点でT字交差点だったが、児玉工業団地までつながった。2014(平成26)年に着手した新道路の距離は900メートル、事業費は10億1,000万円。
児玉工業団地は、同町と本庄市、神川町にまたがる地域にある工業団地で、戦時中には陸軍の児玉飛行場があった。現在、エステー、信越ポリマー、大鵬薬品工業、東洋エクステリアなどの企業がある。同団地内には、遊水池を利用したグラウンド(上里町嘉美)もあり、野球、ソフトボール、サッカー、陸上競技などに使われている。
開通式では、式辞、来賓祝辞に続き、記念行事としてテープカットが行われた。
山下博一上里町長は「開通により、上里町を大きく南北に縦断できるようになる。今後は、国道17号線と児玉工業団地が一本の道で結ばれ、地域振興、経済物流の発展につながる」と期待を込めた。「交通事故の減少や救急搬送時間の短縮が図られ、災害に強い幹線道路として上里町の強靱化(きょうじんか)に貢献する」とも。
通り初めでは、本庄警察署の白バイに先導された山下町長ら関係者の車列が、開通した道路を進んだ。
上里町在住の女性は「開通した翌日、早速、息子と車で走ってみた。見通しもよく快適で、児玉方面への利便性も良くなった」と話していた。