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上里菅原神社で平和を祈る朝拝神事 社殿には青と黄の折り鶴も

ウクライナ出身女性が神職を務める「上里菅原神社」で、新年昇殿祈祷を行う宮司の梅林正樹さん

ウクライナ出身女性が神職を務める「上里菅原神社」で、新年昇殿祈祷を行う宮司の梅林正樹さん

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 「上里菅原神社」(上里町帯刀、TEL 0495-33-6697)で1月5日、新年になって初めて神職と一緒に平和を祈る「朝拝神事」を行う。

上里菅原神社の氏子が描いた「Stand with Ukraine」と題した油絵

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 同神社の権禰宜(ごんねぎ)はウクライナ出身の梅林テチャナさん。夫で宮司の梅林正樹さんと行う同儀式では受け付け、初穂料などは不要。9時30分から約10分間行う。同10日にも予定。

 テチャナさんは、同国キーウの10年前の風景写真を見ながら「今考えると、本当に平和だった」と振り返る。「クリスマスは1月7日だったので、長くクリスマスの雰囲気が楽しめた」とも。

 同神社は、「学問の神様」として知られている菅原道真公を祭っている。平安時代、道真公が九州・大宰府で没した903年、その御意を全国に広めるために、陰陽(おんよう)博士の紀友成(きのともなり)は日本回国の旅に出発。同年5月、当地へ立ち寄ったのがきっかけで社殿を創建したと伝えられている。

 梅林正樹さんは国学院大学大学院で「文学研究科」修士課程を修了。2021年12月、父親の肇(はじめ)さん引退に伴い、「宮司」になった。

 妻のテチャナさんはウクライナの大学で英語と日本語を専攻。正樹さんの留学中に知り合い、2009(平成21)年10月、結婚を機に来日。テチャナさんは国学院大学で2020年2月、神社本庁が行う「神職養成講習会」を約1カ月半受講。同年5月5日付けで「直階」の階位を取得した。同庁は6月1日、テチャナさんを「権禰宜(ごんねぎ)」に任命した。

 同神社の拝殿内には、氏子が描いた「Stand with Ukraine(ウクライナと共に)」と題した油絵や、参拝者などが平和を祈って作った3000羽を超える「青」と「黄」の折り鶴を掲出している。

 テチャナさんは通常の御朱印に加えて、今月31日まで、英語とウクライナ語で筆を入れた「冬」をテーマにした季節の御朱印の頒布を行っている。1月4日まで書き置きのみ。

 同神社では1月5日まで予約不要で、新年昇殿祈祷を行っている。17時まで。受け付け開始時刻など、詳しくはホームページで確認できる。

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