埼玉・美里町で晩生種ブルーベリーを扱う観光農園が8月31日まで、オープンしている。
「JA美里万葉の里 農産物直売所」内に「観光農園開園情報設置所」
ブルーベリーの種類は6月中旬にできるものを早生種、7月中旬のものを晩生種という。JA美里万葉の里直売所(美里町猪俣)内にある「観光農園開園情報設置所」では8月31日まで、ブルーベリー園の開園情報を提供している。開設時間は8時~16時。18農園中、現在15農園が開園している。
同町「美里観光農園の会」には「ファームてんとうむし」「ベリーベリー」(以上、中里)、「もちだブルーベリー園」(猪俣)など18のブルーベリー農園が属している。「ティフブルー」「デューク」「アラパハ」等の品種をはじめ10種類を超える品種を生産している。
同町は元々稲作と桑畑が中心だったが、養蚕業が衰退するにつれ桑畑は荒廃し不耕作の農地が増えていった。同町では1999(平成11)年度から2003(平成15)年度にかけて町や県の補助事業を積極的に活用して「観光果樹園100町歩(ヘクタール)構想」事業に着手。荒廃桑畑などの不耕作農地を中心に、苗木や腐葉土などの費用を同町が負担する形でブルーベリー、梅、プルーン、アンズの4品種の果樹栽培を推奨した。5カ年計画が終了し、約70町歩の農地に4万本を超える苗木を植栽。そのうち、ブルーベリーの植栽面積39ヘクタール、植栽本数は3万1008本だった。
同会会長の池田静香さんが経営する「池田プルーベリー園」(甘粕、TEL 0495-76-2053)は創業22年目。池田さんは「今年も甘くて大粒の実が実っている。関越道・寄居スマートICが今年の3月に上下線とも開通し利便性が良くなった」と話す。「池田ブルーベリー園の敷地内には手作りのアスレチックなども作って、子どもたちが遊べるように雑木林の中に切り株や丸太を置いているので、木陰で休んだり切り株で遊んだりして自然に触れてもらえたら」とも。
同町農林商工課の担当者は「8月中旬ごろまでが摘み取りの最盛期。夏休みの期間と重なるので、ぜひ観光農園で夏の思い出を作ってほしい」と話す。原田信次町長は「暑い中だが、とてもおいしいブルーベリーができたので、ぜひ食べに来てほしい」と呼び掛ける。
晩生種ブルーベリーの摘み取り料金(基本プラン)は、入園料=1人300円+1キロ当たり1,400円。体験プランは500グラムパック付きで1人1,100円。
ブルーベリー農園を訪れる場合は事前の電話確認を推奨している。各農園の連絡先は美里町観光協会ホームページと「美里町ブルーベリーガイドブック」で確認できる。