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美里町で養豚一筋40年の白石さん飼育 「古代豚」料理提供店、増える

古代豚白石農場の代表・白石光江さん

古代豚白石農場の代表・白石光江さん

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 養豚一筋40年、白石農場(美里町)の女性経営者、白石(しろいし)光江さんが飼育する「古代豚」を使った料理を提供する店が増えている。

「安心・安全」の白石農場

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 昭和30年ごろまで、日本で一般的に飼育されていたのは中ヨークシャー種。おいしさに定評のあった品種だったが飼育期間が非常に長く、生産性が悪いため海外から入ってきた大型種を多くの農家が導入した。

 白石さんは「おいしさ」を求め、養豚業を始めた2年後の1980(昭和55)年に中ヨークシャー種を飼い始めた。その後、現在では希少となった中ヨークシャー種を基礎品種として、大ヨークシャー種と掛け合わせ、古代豚の生産に成功した。古代豚の飼料には麦類を30%以上混ぜており、うま味のある白い脂ができるという。乳酸菌や納豆菌、ビール酵母などの有益微生物も飼料に配合している。

 古代豚は脂肪の融点が低いため、脂がサラサラしている。口溶けが良く、後味が甘いのが特徴。肉質は細胞が小さくきめ細かいため、やわらかくなる。熱を加えても返りにくく、縮みにくいという特徴をある。

 白石さんは2012年、「ふるさと認証食品」プレミアム埼玉県認定第1号を取得した。この認定は、特定の品種など限られた県農産物だけを主原料に、県内で製造された良質で特別な加工品に与えられる。現在、県内で176製品、46業者が認定されている。

 古代豚を使った料理は、本庄市内で「マジェンタ」「泰山」(以上、本庄市西五十子)、「ハナファームキッチン」(本庄3)などで提供している。

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