ニカラグア便り-5-
本庄市出身の在ニカラグア日本国大使館 特命全権大使・荻野正裕さんからの「ニカラグア便り-5-」です。
今回は、ニカラグア料理を御紹介します。
お勧めは何と言っても、牛肉です。牛肉のステーキがとても美味しいです。
中南米地域で肉料理と言えばアルゼンチンの牛肉が有名です。私もアルゼンチンの首都ブエノスアイレスで食べたことがありますが、確かに美味しい牛肉でした。でも、ニカラグア牛も負けていません。脂肪分のない、それでいてジューシーで柔らかいお肉です。塩を振っただけで牛肉本来の味を十分楽しめますが、チミチュリと呼ばれるパセリとにんにくをオリーブオイルで和えたソースをステーキにかけて食べるのがニカラグア流です。ニカラグアのみならず、ニカラグア近隣の中米諸国のステーキレストランであればニカラグア牛を食べることができますが、プレミアムが付いていて、他国の牛肉よりも値段が高いと聞いています。
日本からお客さんが来た時は、必ずステーキレストランに誘ってニカラグア牛を堪能してもらいます。今までのところ、全員が「確かに美味しい」と言ってくれました。写真は、8オンス(約230g)のニカラグア牛ステーキで、もっとも小さいサイズです(ほかには、12オンス(約340g)と16オンス(約450g)の2種類が多くのレストランで用意されています。)。写真のように、フライドポテトやご飯(日本米ではなく、パサパサしているインディカ米)が付け合わせでついてきます。是非、ニカラグアへお越しいただき、ニカラグア牛を堪能してください。
牛肉以外にも、定番のニカラグア料理があります。
ビゴロンは、ふかしたキャッサバに豚の皮のフライと酸味のきいたコールスローサラダをのせたものでボリューム満点の一品です。ニカラグアの地方に出張して、地元の方々に招待されたりすると、よく提供されます。これ1つでおなかいっぱいになりますが、ニカラグアのみなさんは前菜として食べているようです。
ナカタマルはトウモロコシの粉、じゃがいもや豚肉、野菜などをバナナの葉で包んで蒸した伝統料理です。私はニカラグア風チマキと呼んでいます。さらに、バオと呼ばれる料理は牛肉、バナナ、キャッサバなどをバナナの葉で包んで蒸し焼きにしてサラダをのせたものです。
ナカタマルはトウモロコシの粉、じゃがいもや豚肉、野菜などをバナナの葉で包んで蒸した伝統料理です。私はニカラグア風チマキと呼んでいます。さらに、バオと呼ばれる料理は牛肉、バナナ、キャッサバなどをバナナの葉で包んで蒸し焼きにしてサラダをのせたものです。
ガジョピントはお米と大豆を合わせた料理で赤飯と同じ構図ですが、炒めて提供されます。ニカラグアの朝食では、必ず登場します。ガジョピントがないとニカラグアのみなさんは生きていけません。日本人のお米と同じです。
メキシコ同様にトルティージャやフリホーレス豆もよく食べます。
ニカラグアでは伊勢エビもよく食べます。ニカラグアが太平洋とカリブ海に面していることは既に説明しました。両方の海岸で伊勢エビがとれますが、ニカラグアの方の話では、カリブ海の伊勢エビの方が大きいようです。写真は、ニカラグアのカリブ海リゾート、コーンアイランドのレストランで注文した伊勢エビです。とても美味でした。
海外に駐在すると、地元の料理はその土地の印象に大きな影響を与えます。外交団の間で、ニカラグアの評判が結構いいのは、こうした料理のせいもあるでしょう。