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上里町の創業60周年「相川食堂」、DX化して半年 スマホとタブレットで来店客に対応

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 今年5月に創業60周年を迎えた「相川食堂」(上里町七本木)が、注文から会計までをデジタル化するシステムを導入して半年がたった。

 店主・相川充さんの長男・和久さんは、都内の飲食店などで修業していた17年前、父親の充さんから「店を手伝ってほしい」と連絡が入った。しばらくは修業を続けたい思いもあったが、父親からの強い希望もあり、両親を手伝おうと決め、実家に戻った。 

 現在、店主の充さん、充さんの妻・幸子(さちこ)さん、和久さん、めぐみさんの家族4人が中心となって切り盛りしている同店。

  昨年夏、一緒に同店を切り盛りする妻のめぐみさんが和久さんに、店のDX化を提案した。「来店客から注文を受けて、調理場に伝えるまで時間や会計の時間を短縮したい」と話すめぐみさん。2人は何度も話し合いを重ねた後、IT化補助金を活用したDX化を両親に提案した。 

(相川和久さん・めぐみさん夫婦)

 家族で約半年間の話し合いの末、充さんは「調理場で正確に注文を把握するためにも効果的」と考え、今年2月に導入した。 

 同店では、来店客があると、めぐみさんがスマホの「入店確認」画面からテーブル番号と人数を、注文を受けると「メニュー」画面から個数をタッチ入力する。

 同時に調理場にあるタブレットに注文状況が表示される映し出される。タブレットには、注文後の経過時間も表示されるので、充さんと和久さんはタブレット画面を確認しながら、調理を行う。

 会計の際は、テーブル番号を確認するだけで、客の注文したメニューと金額がタブレットに映し出される。 

 めぐみさんは「このシステムを導入してから、注文ごとに調理場に口頭で伝える必要がなく、調理場から離れたところで注文をいただいた時でも、瞬時に調理場に伝えられる」と話す。店主の充さんも「タブレットの画面を見れば、正確にメニューが分かるので、聞き間違いなどがなく助かる」と笑顔を見せる。 

 上里町広報大使の清水祐子さんは「メニューが豊富で、家族4人の息の合った連携が生み出す心温まる雰囲気は昭和の時代を思い出させてくれる。一方で、DX化に取り組む姿には令和の風を感じる。まさに伝統と革新が融合する食堂」と話す。「終日無料で提供される野菜サラダとコーヒー一杯のサービスはありがたい。私のおすすめは、豚バラネギ炒め定食ともつ煮込み定食」とも。

(店主の相川充さんと上里町広報大使の清水祐子さん)

(関連動画)https://www.youtube.com/watch?v=QdGDfcQx4CI

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