上里町・戸塚農園(上里町七本木)の「あまりんRERE」と、本庄市・矢島農園(本庄市小和瀬)の「彩のあまりん」が、2月4日と6日に開催された「第4回全国いちご選手権」で金賞を受賞した。
同選手権は、日本野菜ソムリエ協会(東京都渋谷区)が主催。全国から過去最多となる432品がエントリーし、東京と大阪の2会場で審査が行われた。評価は、野菜ソムリエが産地や品種、生産者などの情報を全て伏せて食味する方式で実施。入賞以上は全国で64品(最高金賞1品、金賞6品、銀賞8品、銅賞8品、入賞41品)だった。上里町内の農園では、過去に入賞歴はあったが、銅賞以上の受賞は今回が初めて。
戸塚農園の戸塚優太さんは元消防士。東洋大学時代には「将来、消防士になるために」と陸上部に所属し、4年時には「天皇賜杯 第84回日本学生陸上競技対校選手権大会 男子三段跳び」で優勝。児玉郡市消防本部に採用され、夢をかなえた。
転機は2022年6月2日。本庄市や上里町を襲ったひょうにより、祖父・飯塚伊勢男さんの畑のトウモロコシが収穫前日に全滅した。約60年農業を続けてきた祖父は高齢でもあり廃業も考えたが、幼少期から畑を手伝ってきた戸塚さんは「農業のない生活は考えられない」という思いから継ぐことを決めたという。
戸塚さんは「おいしいイチゴを作るために試行錯誤してきたので、金賞を受賞できてうれしい」と話す。「土づくりを夏の猛暑の中でやったのが大変だった」とも振り返る。戸塚さんが勤めていた児玉郡市消防本部の元中央消防署長・横山和幸さんは「消防の世界で培った判断力と決断力を、今は農業の現場で生かしている姿をうれしく思う」と期待を寄せる。
本庄市広報観光大使の新井大輝(ひろき)さん(ラリードライバー)は「本庄産のあまりんが全国で高く評価されてうれしい。私自身も直売所に並んで購入するほどで、開店前から行列ができる人気ぶりを実感していた。今回の受賞を誇りに思う」と話す。
埼玉県主催「埼玉いちご祭」のオープニングセレモニーで2月21日、戸塚農園、矢島農園をはじめ同選手権で銅賞以上を受賞した県内生産者らに「埼玉農業大賞特別賞」が授与された。