本庄市の都島(みやこじま)自治会が9月1日、あさひ多目的研修センター(本庄市沼和田)で「都島ふれあいまつり」を5年ぶりに開いた。
1889(明治22)年に7村が合併して誕生した旭村(当時)には、村役場、学校などの施設があり、行政の中心だった都島。現在は108世帯で、人口は260人(2024年8月1日時点)。コロナ禍の影響で5年ぶりとなった同イベントには、地域住民ら約90人が集まり、戸塚幸二副会長が司会を務めた。
冒頭、同会の織茂勝美会長は「都島には、旭小学校、旭公民館、都島浄水場がある。利根川・烏川を挟み、現在の群馬県である上野国を結ぶ要衝で、渡し船の発着地があった。自治会内には、角折(つのおれ)神社が都島の鎮守とされている」などと話した。「児玉三十三霊場20番目札所に数えられる正観(しょうかん)寺は藤の花の名所で、境内には、浅間山大噴火の犠牲者を弔う供養塔や本庄市指定文化財に登録されている埼玉県最古の算額が奉納されている」とも。算額は1726年9月、都島村(当時)の数学者・戸塚盛政が観音堂に奉納した。織茂会長の説明に、同地域に転入した家族らは特に聞き入っていた。
当日は、市内在住のシンガー・ソングライター、多田あきこさんによる弾き語り、ビンゴゲーム、カラオケなどで盛り上がりを見せた。
同会に参加した元自治会長で正観寺住職の水上旭岳(みずかみ・きょくがく)さんは「都島地区は年々世帯数が増えているが、人と人とのつながりが以前に比べて薄れてきている。交流の場を作ることで、今後大切になってくる地域コミュニティーが活発になれば」と期待を寄せる。