埼玉・上里町が4月から、防災行政無線のチャイム放送でウクライナの平和を願うオリジナル曲を流している。

「平和への思いをつむぐ町民のつどい」に参加したウクライナ大使ら

　オリジナル曲は同町広報大使のTAONさんが作曲した「ウクライナに栄光あれ～ウクライナとともに～」。

　セルギー・コルスンスキー駐日ウクライナ特命全権大使夫妻はじめ大使館職員ら16人が同町を訪れた2月23日、上里町総合文化センター「ワープ上里」で式典「平和への思いをつむぐ町民のつどい」が開かれた。

　式典でのライブで、TAONさんが披露したのが同曲。これを聴いたコルスンスキー大使は終了後の会見で、「以前から歌は知っていたが、TAONさんがウクライナ語で歌うのを聴くのは初めて。とても感動した」と話していた。

　同町くらし安全課防災安全係の岩田昭さんは「上里町から平和への願いを広めたいという思いを込めて、チャイム放送の時間の切り替えに合わせて、今回はウクライナ大使を迎えて開催した式典で披露したこの曲を選んだ」と振り返る。

　「町内には、防災行政無線のスピーカーは36カ所設置している。有事の際に、緊急性の高い情報を町民に一斉に知らせることを目的としており、平時には毎日18時（4月～9月）または17時（10月～3月）にチャイム放送を流すことで動作確認を行っている」とも。

　山下博一町長は「平和な日々が訪れることを心から願いたい。毎日、曲を流すことで、子どもたちにも音楽を通して平和を学んでほしい」と期待を込める。