本庄の銀座通りにクラフトビール醸造所「本庄銀座ブルワリー」(本庄市銀座1)がオープンして3カ月がたつ。席数10席ほどの飲食スペース(=タップルーム)を併設する。
店主は地元出身の中田(なかだ)翔さん。父親は明治時代から中山道沿いで100年以上続く老舗建具店「中田建具店」(本庄3)を経営している。
東洋大学を卒業して会社員になったが、2年たって地元の学習塾に転職した中田さん。25歳で鼻の手術をしたことをきっかけに「味覚が覚醒した」と確信した中田さんは「家業は100年以上続いているが、これから100年続く事業を自分で立ち上げたい」と考えた。オーストラリアへの留学時に「ビールにはさまざまな人の垣根を超えて人を引きつける力がある」と感じた中田さんは、ビール醸造所を始めることを決めた。
地元で働きながら、休日は都内の麦酒工房でビールについて学んだ。その後、「プレストンエールブルワリー」(栃木県上三川町)で3年間、イングリッシュスタイルを中心としたビール造りに携わった。
昨年9月、「本庄がセカンドタウンになるようなクラフトビール醸造所を本庄に作りたい」とクラウドファンディングで協力を呼びかけたところ、225人から212万7,000円が集まった。
同店は、小・中学生時代の同級生が家主のテナントで営業。
飲食スペースでのドリンクメニューは「テイスティングセット」(3種=1,500円)、「本庄ゴールデンビター」(700円=レギュラー、900円=アッパー)、薫製したモルトを使って醸したジャーマンスタイルのビール「ラオホ」(800円=レギュラー、1,000円=アッパー)など。同店は、近隣の「あさひ鮨」などと業務提携。食べ物は持ち込んだり出前で取り寄せたりできる。
中田さんは「ビアフェスをやってみたい。『メード・イン・ジャパン』のビールとして海外輸出も」と夢を膨らませる。
営業時間は17時30分~22時(土曜・日曜・祝日は14時~)。月曜・火曜定休。