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上里で「宝美いちご」を扱う女性経営者、法人化で持続可能な農業経営目指す

「リトルファーマーズ」代表社員のバロン規秀さん

「リトルファーマーズ」代表社員のバロン規秀さん

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 上里町役場近くでイチゴを用いたパフェなどを販売する「リトルファーマーズ」(上里町七本木)が5月31日、「農業法人リトルファーマーズ合同会社」として法人化した。

24時間営業の野菜の自動販売機

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 代表社員のバロン規秀(みほ)さんの33歳の誕生日に設立した同社は、両親が約20年前に第二の人生の再出発で始めた農業法人。バロンさんは「イチゴや野菜の農園を生かし、持続可能な農業経営を行いたい」と話す。

 バロンさんは「リトルファーマーズのテーマは『小さなお百姓さんたち』。子どもたちが泥んこになって農作業をしたり、ハンディキャップのある方々が自分らしい仕事ができたりする農園にしたい」と話す。「来店したお客さまには、笑顔で帰っていただける商品作りや接客を心掛けたい」とも。

 3年ほど前、規秀さんの母がイチゴの加工品の販売などを始めた。高校卒業後、アメリカの大学でデザインを勉強した規秀さんはデザイン制作などで、シンガポールから母の事業をサポートしていた。規秀さんは「強みはイチゴだと思い、イチゴのブランド化を考えるに至った」と振り返る。「『宝美いちご』の名前は、イチゴはルビーのように美しく宝物のようだ。みんなのご褒美になるものという思いで名付けた」とも。

 バロンさんは、オーストラリア人の夫の仕事の関係でシンガポールに住んでいたが、子どもが生まれたのをきっかけに安心安全な野菜作りの大切さを考えるようになった。農業に関連するビジネスをしたいと思ったバロンさんは、アメリカの会社でIT関連の仕事をする夫と共に実家のある同町に戻った。

 2020年10月、キッチンカーでパフェ「いちごボンボン」などの販売を始めた。自家農園でイチゴが収穫できる2月から5月後半にかけて、「ごほうび苺(いちご)スムージー」(600円)、「苺ベーグルサンド」(450円)、生イチゴなどを販売した。

 6月1日より「かき苺」の販売を始めた。氷を一切使わないで、完熟の冷凍宝美いちごをそのまま削って作る新メニューは「かき苺&生クリーム」(750円)、「かき苺&ピスタチオ」「かき苺&マスカルポーネクリーム」(以上900円)、「ルビーの夏パフェ」(950円)など。

 「メインはイチゴだが野菜作りも続けていきたい。ゆくゆくは子どもたちやハンディキャップのある人たちの働ける場にしたい」と意欲を見せるバロンさん。「英語、アート、ITやプログラミングなどができるインターナショナルスクールなどの教育施設も開きたい」とも。

 敷地内には24時間野菜を販売する「野菜の自販機」を設置している。法人化を記念してジュート生地のロゴ入りエコバッグも再販売。Lサイズ(黒)=1,750円、Mサイズ(白)=1,450円

 営業時間は12時~16時。月曜定休。

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