本庄の「お食事処 心喜(しんき)」(本庄市児玉町、TEL 0495-71-5775)が6月20日で1周年を迎えた。
埼玉県では昨年4月7日、初めての緊急事態宣言が発出され、5月25日に解除された。猪野正秀さんと祐子さん夫婦は当初の開店予定を延期して昨年5月下旬、弁当販売を始め、6月20日にグランドオープンした。
正秀さんは中学生のころ、大工になることを夢見ていた。大工だった親類から「これからの大工は組み立てるのが主流になる」と言われ、料理人の道に進むことを決めたと振り返る。
高校卒業後、調理の専門学校に1年間通った正秀さんは、同市内のホテルや深谷市のファミリーレストラン、都内のホテルで調理の修業を重ねた。自分の店を持ちたいという夢を実現するため、個人店にも勤務したという。
職場結婚した妻の祐子さんと共に、定食などを提供する店を始めたいと考えた正秀さんは「『喜』という漢字が好きだったので、心から喜んで飲み食いをして家路に就いてほしいという思いから『心喜』という店名にした」と話す。
同店は本庄市役所農政課などからの提案で、「とことん児玉なす100%活用プロジェクト」に参加。「児玉なす」の生産が盛んな児玉地域だが、ナスは葉の影で傷ができてしまうという敏感な一面を持ち合わせているため、規格外ナスは市場に売られることなく、安価で加工業者に出荷されたり、廃棄されたりしているのが現状。猪野夫婦は「本庄野菜廃棄ゼロ推進事業」の一環として「わけありなす」を使って「なすパウンドケーキ」「なすドレッシング」を作った。
同店では、平日限定の「日替わりランチ」(750円)をはじめ、「しょうが焼き定食」(825円)、「ソースカツ丼」(950円)、「お刺し身定食」(1,820円)、「満腹御膳」「ヘルシー御膳」(以上1,650円)などを用意。テークアウトメニューは、唐揚げ弁当(700円)、とんかつ弁当(900円)、天丼弁当(1,100円)など。座席は32席あるが、新型コロナ感染拡大防止の観点から席数を減らして営業している。
営業時間は、ランチ=11時30分~14時30分、ディナー=17時~22時(現在は21時までの時短営業中)。月曜定休。