早稲田大学本庄キャンパス(本庄市西富田)が10月29日、構内の坂道にヤマザクラを植え名称を「夢桜坂(ゆめおうざか)」にすると発表した。
当日は「桜苗木植樹式」を開催。苗木の提供などを通して、1971(昭和46)年から緑豊かな森とまちをつくることを目指しているという三菱UFJ環境財団の協力で1時間余りにわたり行い、同大学本庄高等学院の生徒約40人のほか半田亨学院長も出席した。
「(キャンパスのある)大久保山の自然環境の中に植えたヤマザクラ50本が新しい風景をつくる第一歩になれば。卒業後もこちらに戻ってきて今日のことを思い出してほしい」と井上文人常任理事。同校卒業生(11期生)で同環境財団代理の澤田明宏三菱UFJ銀行神楽坂支店長は「30年前、毎日この坂を自転車で通っていた」と振り返った。本庄市教育委員会の下野戸陽子教育長は「花は、私たち人間に癒やしや勇気、集中力を与えてくれる大切な存在。特に桜は日本人にとって特別な花。心を込めて桜の苗木を植えよう」と呼びかけた。
生徒は、同キャンパスのセミナーハウス付近に植えた苗木それぞれに名前を付けた。柴崎葵さんは「心葵(みつき)」で、冨工陽麻里さんは「ひだまり」「八千代」。「将来の夢はパイロット。女性のパイロットは少ないので先駆けになりたい」と意欲を見せる林夏希さんは「繋桜(つな)」。政治家を目指す武田悠里さんの命名は「信武」だった。
当日は、植樹地そばにある坂道の愛称を「夢桜坂」に決めたと発表。募集に応じ命名者となった大塚隼平(しゅんぺい)さんは「大好きな学校の坂道の名前を残せて光栄」と話す。