本泉(もといずみ)地域の住民で構成するボランティア団体「本泉ささえ愛の会」は11月9日、同地域の住人を対象に買い物のための送迎サービスを始めた。
同市の南部に位置する山間部で、高齢化が進む中、住民の移動手段の確保が急務となっている同地域。今までも「移動スーパー」などを導入したが継続されず、2023年10月ごろから移動販売車の営業再開を望む声が寄せられていた。
同地域の住民、同地域で安心して暮らせる仕組みを考える児玉地域第2層協議体(愛称=ささえ愛チームこだま)、児玉地域包括支援センター(児玉町金屋)、同市社会福祉協議会、市とで買い物の問題について話し合いを行う中で、同市で今年4月に始まった「本庄市住民主体による介護予防・生活支援サービス事業補助金」制度の活用を住民らに提案。地域住民とつながりの深いNPO法人「本庄市げんきの郷本泉」(元田)と一緒に、買い物のための送迎サービスを行うボランティア団体を立ち上げ、5月から5回にわたり体験会を協働で実施し、買い物移動支援のための送迎ルートなどについて検証を重ねてきた。
2014(平成26)年4月17日に設立した同NPOは、体験型交流施設「遊楽荘」(元田)の運営をはじめ、キャンプ場やバーベキュー場の管理、古民家の貸し出しなど幅広い活動を行っている。4代目理事長の石井勝之さんは「遊楽荘では体験型交流事業として、『ジャガイモの収穫体験』や猟友会と協力して『狩猟体験教室』なども行っている」と話す。
9日9時に第1便が遊楽荘を出発し、「河内生活改善センター」などを経由して「フレッセイ児玉店」(八幡山)に到着。その後、送迎車は同地域に戻り、中里建築(太駄)から第2便として、「太駄郵便局」(太駄)を経由して同スーパーに。買い物を終えた第1便の参加者が同車に乗り帰路についた。送迎車は再び同スーパーに引き返し第2便の利用者を乗せ送り届けた。利用料金は1回100円。初回の参加者は9人だった。利用者は「自分で商品が選べてうれしい」などと話した。
同サービスは毎月1回、第2土曜に運行する。