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本庄の「モテギ洋蘭園」、衆院選当選者に贈るコチョウラン出荷に万全期す

モテギ洋蘭園の広瀬隆司さん

モテギ洋蘭園の広瀬隆司さん

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 コチョウランを生産・販売する「モテギ洋蘭園」(本庄市小島)が現在、衆議院議員選挙の投開票が行われる10月27日に向けて、着々と出荷準備を進めている。

「モテギ洋蘭園」の外観

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 同選挙は10月15日に公示され、小選挙区・比例代表単独合わせて1344人が立候補。小選挙区289、比例代表176合わせて465議席を巡って12日間の選挙戦が始まった。当選者に贈る花として人気が高いコチョウランを扱う同社では、当選後の出荷に万全を期す。

 茂木敏彦さんが1975(昭和50)年、50坪で創業した「茂木洋蘭園」。1990(平成2)年、「モテギ洋蘭園」として法人化し、2020年に東京営業所を設けた。現在の栽培面積は3200坪。2011(平成23)年8月、長男の仁(じん)さんが台湾・台南市の「胡蝶蘭(こちょうらん)パーク」内に、温室面積5400坪の現地法人「仁蘭園(じんらんえん)」を立ち上げた。亜熱帯気候の台南で育てた苗を、父親の敏彦さんが経営する「モテギ洋蘭園」で開花させ出荷している。

 石破茂政権が誕生した際、新大臣などに贈るコチョウランの納品に対応するため、10月9日まで議員会館で同社へ発注のあったコチョウランを正確に届けるために陣頭指揮を取っていた同社販売企画部長の広瀬隆司さん。「今回は入閣予定の20人あまりの政治家の氏名が前もって分かったので準備がしやすかった」と振り返る。10月1日に発足した石破内閣は、副大臣、政務官の多くが留任したため、「花業界にとっては、限定的でスムーズかつスピーディーに発注に対応できた」という。

 「首相が代わると、組閣、解散、第二次政権の時期などを予測する」と話す広瀬さん。今回は解散から投開票まで17日。広瀬さんは「(石破政権の)組閣時と(コチョウランの発注量の)規模は違うが、今回は開花調整できそう」と胸をなでおろす。「今月末にたくさん出荷できるよう、競り市へ出すのは控える」とも。

 今回の第1次石破政権組閣時はトラック3台ほどの出荷だったが、同選挙では、その3~4倍のトラックを見込むため、配送部隊である提携先のドライバー確保にも余念がない。配送先は、議員会館と政党本部が中心だった組閣時と異なり、今回の選挙後は全国各地に配送となる。広瀬さんは「大安の29日に到着するようにしてほしいという発注依頼が続々と入ることを予測し、準備を進めている。コチョウランが日本中で一気に動くと思う」と話す。

 同社に入って24年目になる広瀬さん。「コチョウランが特に好きという訳ではなかったが、自分にとって興味のなかった分野だからこそ、どうすれば欲しくなるか、どうすれば新鮮に届けられるかを考えながら取り組んできた」と振り返る。「(当選者に)いち早く届けたいという(支援者の)思いに応えるために、社員一丸となってスピーディーに対応したい」と意気込みを見せる。

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