![「上里町昭和会 ホタルを育てる会」が作った「ほたるの夕べ」と書かれたのぼり](https://images.keizai.biz/honjo_keizai/headline/1656656626_photo.jpg)
埼玉・上里の「みちくさの道(ホタルの里)」(上里町神保原)そばにあるホタルのビオトープ(=生息空間)で現在、ヘイケボタルが飛び交っている。場所は「カインズスーパーセンター上里本庄店」(神保原)北西で、御陣場(こじんば)川のそば。
元々ソフトボールなどをするグループだった「昭和会」が1993(平成5)年、まちおこし活動として「上里町昭和会ホタルを育てる会」を発足。翌年、ホタルの飼育を始めた。ホタルのビオトープを作り始めて今年で30年目に入る。
同町は1996(平成8)年、御陣場川に沿った全長約300メートルにわたる遊歩道「みちくさの道」整備を完了し、周辺には枝垂れ(しだれ)桜などを植栽した。同会は同町と同道の管理業務を請け負う協定を結び、今日まで同道の除草作業や清掃を行っている。
同会は2007(平成19)年、同道の隣接地で田んぼだった土地を借りて、ホタルが生息できるようにビオトープを整備、飼育環境や鑑賞環境を整えた。同会は翌年、ホタルの飼育場に見学用の歩道も整備。コロナ禍前は、地元小学児童によるホタルの幼虫の放流、公民館での「ホタルの観察学習会」などを行ってきた。
現在、会員は12人で、ホタルを育てる取り組みには6人が中心になって取り組んでいる。遮光ネットを設置したり、ホタルの幼虫の餌になるタニシの飼育に力をいれたりしている。同会メンバーの鈴木光雄さんらの自宅でホタル1万5000匹を飼育。5月中旬から毎週3000匹ほどを放流した。
鈴木さんは「今週に入り、かなりの発光が見られるようになった。しばらく見応えのある光景が期待できる。お勧めの時間帯は20時~21時ごろ」と話す。
山下博一上里町長は「ホタルの鑑賞は日本の夏の風物詩の一つ。昭和会の皆さんのおかげで我が町でも『ホタルの里』が継続できていてありがたい」と話す。
見頃は7月上旬まで。