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本庄で「子ども劇団」誕生 群読劇「塙保己一物語」9月上演へ

江戸へ旅立つ15歳・塙保己一少年の像(JR上越新幹線・本庄早稲田駅前)

江戸へ旅立つ15歳・塙保己一少年の像(JR上越新幹線・本庄早稲田駅前)

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 本庄市市民活動交流センター(通称=はにぽんプラザ、本庄市銀座1)で2月15日、塙保己一物語劇化実行委員会が「子ども劇団」設立を決めた。

「子ども劇団」の台本を手に取りながら想いを述べる竹並万吉会長

 竹並万吉会長らが中心となって2015(平成27)年12月に立ち上がった同委員会は2016(平成28)年~2018(平成30)年、3回にわたり「群読劇・塙保己一物語」を地域住民で上演してきた。脚本は根岸久さんが担当した。

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 塙保己一は同市児玉町保木野生まれ。7歳で失明し、15歳で江戸に旅立った。34歳で「群書類従」の出版を決意し、和学講談所の建設に尽力。「群書類従」は、日本の古代から江戸時代初期に至るまでの古書を集大成した双書だが、塙保己一は1819年、41年の歳月をかけ後世の研究者のために666冊の「群書類従」を完成させた。

 竹並会長は「JR上越新幹線・本庄早稲田駅前には江戸へ旅立つ15歳・塙保己一少年の像がある。塙保己一先生は、言葉、視力、聴力を失った三重苦のヘレン・ケラーにとって幼少のころから心の支えだった。米アラバマ州にあるヘレン・ケラーの生誕地『アイビー・グリーン』では生誕日の6月27日に合わせて毎年6・7月に野外劇場で「The Miracle Worker(奇跡の人)」という演劇が上演されている。本庄でも塙保己一先生の生誕日5月5日に小中学生、保育園児で構成された子ども劇団による「群読劇・塙保己一物語」を毎年上演したい」と意気込みを見せる。

 齋藤邦明県議は「上田前県知事も群読劇に参加されており、県内に広く知れ渡ってきている。今後、日本はもとより世界に塙保己一先生の偉業を発信していってほしい。さらに進化した群読劇ができることを期待している」と話した。

 塙保己一の偉業顕彰の目的から1910(明治43)年に設立された学術文化団体「温故学会」の齊藤幸一理事長は「数年前、京都の亀山で『明智光秀を大河ドラマに』という活動を地元住民がしているのを目にした。今年、『麒麟がくる』というNHK大河ドラマの放送が始まり人気を博している。渋沢栄一、荻野吟子とともに『埼玉三大偉人』の一人として、地元の人が塙保己一の情報を発信することが重要。地元の熱い熱意があれば、顕彰活動はうまくいくと思う」と期待を寄せた。

 潤色・演出を担当した富丘富士子さんは「竹並会長の『子どもたちをアメリカに連れて行き、そこで群読劇をしたい』という夢に引っ張られた。持続可能であることを第一に、母親と保己一の会話のシーンなどを追加して約1時間の台本に仕上げた。」と振り返った。「地元の小学校の校長先生に『塙保己一クラブ』を作ってほしい、と提案した。劇中で歌を歌ったり、紙芝居をプロジェクターで映写したりするような演出も考えたい」とも。

 子ども劇団による初上演は2020年9月を予定。来年からは生誕日の5月5日に合わせて行いたい意向。竹並会長は「本庄から始めて、将来的には、埼玉県さらには全国の子どもたちに広げていきたい」と抱負を述べた。