5月24日、本庄市インフォメーションセンターの多目的ホールで、元群馬県教育委員長の杉原みち子さんによる講習が行われた。
杉原さんは、「いせさき銘仙の会」の代表世話人である。大正から昭和初期にかけて全国的に大流行した「伊勢崎銘仙」。伊勢崎銘仙に魅了され、伝統的な絹織物のPRを行うとともに後世に伝えようと活動するのが「いせさき銘仙の会」である。同会は、今年の1月に「21世紀銘仙~いせさき併用絣を紡ぐプロジェクト~」を立ち上げた。
併用絣は高度な手織り技術が必要で、色鮮やかな芸術性の高い柄が特徴。伊勢崎市で独自に発展したが、昭和30~40年代を最後に生産が途絶えた。復活は、生産に携わった職人の高齢化が進むなか、技法を後世に伝えようとするのがねらいである。
杉原さんは、「先人の思いも一緒に紡いだ奇跡の銘仙」とも話した。
現在、半世紀ぶりに復活させた伊勢崎銘仙の一つ「併用絣」の反物は、芸術とデザイン分野で世界最高峰とされる英国のビクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)に永久保管される方向で調整が進んでいる。