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本庄上里学校給食センターで「偉人献立」試食会 地元住民ら36人参加

西崎キクにちなんだメニューとして提供された「飛行機サラダ」と「空(から)揚げ」

西崎キクにちなんだメニューとして提供された「飛行機サラダ」と「空(から)揚げ」

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 郷土の偉人をテーマにした学校給食の試食会が1月29日、本庄上里学校給食センター(本庄市小島南1)で開催され、地域住民ら36人が参加した。

「偉人献立」試食会であいさつする日本薬科大学の矢嶋行雄特任教授

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 1月24日~30日は「全国学校給食週間」。同センターでは「郷土の偉人にちなんだ献立を給食として提供することで、未来を担う子どもたちが、郷土の偉人の功績を再認識し理解を深め、夢や希望、勇気を持つきっかけになれば」という思いから、偉人献立を初めて給食に取り入れた。同センターの加藤久美子所長は同センターの概要についての説明に続き、「生きた教材と言われる給食を通じて、子どもたちの健やかな成長を願い、給食センターの職員は励んでいる」と話した。

 栄養士の住吉みち代さんは「盲目の国学者・塙保己一(本庄市出身)にちなんだ献立として『三色サラダ、サバの竜田揚げ、つみっこ』、日本人女性で初めて海外飛行した飛行士・西崎キク(上里町出身)にちなんだ献立として『ワンタンスープ、空(から)揚げ、上里白菜の飛行機サラダ』を提供することにした」と話した。「どのように給食に取り入れていくか難しかった。今後、皆さんに教えていただいて、偉人献立をアップデートしていけたら」とも。

 同センターでの試食会には、本庄市と上里町の地域住民らに加え、同市・同町と連携協定を結ぶ日本薬科大学の矢嶋行雄特任教授らも駆け付けた。

 「日頃、子どもたちがどのような食事をしているか味わいたい」と話した、託児所「ココリスモコ」(早稲田の杜4)を経営する斉藤香織さんのリードで「いただきます」と唱和し、給食を試食した。

 試食後、上里町女性会議の片倉す寿子さんは「西崎キクさんをテーマにした大型紙芝居、かるたを作った。上里町役場で開いている『西崎キク特別展』には、遠方からもたくさん来てくれた。予定を延長して開催しているのでぜひ足を運んでほしい」と呼びかけた。日本薬科大の矢嶋教授が「大学の使命は、研究、教育、地域貢献。私どもは地域貢献に力をいれており、埼玉県内63市町村の内27自治体と連携協定を結んでいる。(小中学生の頃)給食を食べるために学校に行っていた。数十年ぶりに食べて、昔と、彩り・味が全く違っている。給食の重要性を再認識した」と話し、矢嶋教授のリードで「ごちそうさま」と唱和して試食会を締めくくった。

 参加者からは「温かくて、ボリュームがありとてもおいしかったし、懐かしくもあった」「半世紀ぶりに、五感で感じながら給食を食べた」「栄養面でも見た目でも、よく工夫されていた」「(西崎キク献立の)飛行機の形をしたニンジンが素晴らしかった」などの感想が寄せられた。「各小・中学校の児童会・生徒会などを通じて、オリジナルメニューを考えてもらうのは」「江戸時代に本庄の庄田門弥が考案・発明した足踏み式自走4輪車『陸船車』をテーマにした献立もいいのでは」などの提案もあった。

 同センターでは、旧本庄市と上里町の13小学校と5中学校に配送する約6700食を作っている。同メニューはいずれも27日から31日にかけて提供した。

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