神川町が現在、「地域おこし協力隊」として「梨栽培」で就農を目指す「特産農業サポーター」を募集している。
「梨農家」として独立予定の田口友理さんと、埼玉県本庄農林振興センターの橋本実奈枝技師
2021年10月から同隊として活動をはじめ、丸3年になる9月30日に卒業予定の田口友理さんは10月1日、「梨農家」として独立することを決めた。
田口さんは川越市出身で、県立坂戸高校、文京学院大学(ふじみ野キャンパス)の保健医療技術学部理学療法学科を卒業した後、山梨県内で理学療法士の仕事に就いた。6年ほど働いて退職し、実家で家事手伝いをしていた時に、同サポーターの募集を知ったという。
同町で「地域おこし協力隊」として3年間、梨農家から栽培・販売技術を学び、梨生産者として独立する人は田口さんで3人目になる予定。10月から、3カ所に全部で5反ある「山田忠夫梨園」を借りることにした田口さんは、「幸水」「彩玉(さいぎょく)」「あきづき」「新興(しんこう)」の4品種の梨をメインに栽培するという。
田口さんは「神川町は田舎と都会のいいとこ取りができる。神泉(かみいずみ)地区に行けば自然も豊か。住んでいて面白く、まちの人とのつながりも感じられる」と話す。「消防団員になった。将来的には、高齢者や障害のある人が農業に関わる機会を作ることで福祉につなげたり、若い人たちが就農に興味を持つようにしたりしたい」とも。
同町経済観光課の吉田拓二さんは「都市圏内から神川に移住し、農業後継者(新規就農者)として、梨の栽培技術を習得し、将来的に『梨生産者』として新規就農を目指してほしい」と呼び掛ける。委嘱期間は1年だが、最長3年まで延長できる。会計年度職員として、給与(月額16万9,900円~)に加え、期末・勤勉手当て等の支給も行う。詳細は同町のホームページで確認できる。
募集期間は7月31日まで。採用になった場合は、10月1日から同隊としての活動が始まる。