「総検校(そうけんぎょう)塙保己一(はなわ ほきいち)先生遺徳顕彰祭」が9月12日、本庄市児玉文化会館セルディ(本庄市児玉町金屋)で行われ、約160人が出席した。
「知のネットワークを構築した塙保己一先生」と題して記念講演を行う「温故学会」の斉藤幸一代表理事
「総検校塙保己一先生遺徳顕彰会」は2007(平成19)年7月、市民参加の会として発足。盲目の国学者・塙保己一は和学講談所を開き、群書類従(ぐんしょるいじゅう)を完成させるなどした。これらの業績を広く紹介し、顕彰活動を推進している。塙保己一の命日に当たる9月12日は毎年、同市が遺徳顕彰祭を行っている。
同会の吉田信解会長(本庄市長)はあいさつの中で、「市民の取り組みとして、塙保己一先生の生まれた日に合わせて、令和5年5月5日に『ほきいち祭り』、9月9日には『音楽物語 今に生きる 今こそ塙保己一』を開催し、大いににぎわった」と紹介した。「市外の民間企業によって、ドキュメンタリ―映画が完成したと聞いている」とも。
当日の指名献花では、同市立金屋小学校(児玉町金屋)に在籍する保己一の故郷 である「保木野(ほきの)地区」の児童8人も川田博樹校長と共に献花した。
休憩を挟み、塙保己一の偉業顕彰の目的から子爵・渋沢栄一翁ら4人によって設立された「温故学会」(東京都渋谷区)代表理事の斉藤幸一さんが「知のネットワークを構築した塙保己一先生」と題して記念講演を行った。
斉藤さんは2010(平成22)年より同会の第4代理事長を務め、父の政雄さんが1963(昭和38)年より第3代理事長、祖父の茂三郎さんが1923(大正12)年より第2代理事長を務めた。初代理事長は保己一のひ孫・塙忠雄さん。茂三郎さんは塙忠雄さんに和歌を教える間柄だったという。