埼玉県立児玉白楊(はくよう)高校(本庄市児玉町金屋)内など県内20地点に、埼玉県環境部「環境科学国際センター」(加須市)が7月、暑さ指数計「進化する百葉箱」を設置した。
暑さ指数計「進化する百葉箱」のマイコン・通信装置格納ボックスの内部
県が独自開発した暑さ指数計(呼称=進化する百葉箱)は、従来の百葉箱の機能に温湿度計と黒玉温度計を加え、暑さ指数を自動で計算する。
暑さ指数(WBGT)は、人体と外気との熱のやりとり(熱収支)に着目した指標で、人体の熱収支に与える影響の大きい「湿度」「日射・輻射(ふくしゃ)など周辺の熱環境」「気温」の3つを取り入れた指標。日本生気象学会の「日常生活における熱中症予防指針」(2013年)によると、温度基準(WBGT)により、注意(25未満)、警戒(25~28)、厳重警戒(28~31)、危険(31以上)に分類されている。
同校はじめ工業系の県立高校など20地点に観測網を構築し、同センターで測定結果を集約する。同センターでは「暑さ指数が28以上の場合は、日常生活における全ての生活活動において熱中症の危険性が高まるので、冷房の利用や外出を控えるなど予防対策が必要になる」と呼びかける。
同センターの大和(やまと)広明さんは「埼玉県気候変動適応センターのウェブサイトで見ることができるので、熱中症予防のために活用してほしい」と話す。