
本庄市議会は8月18日、市内の高校生21人が議員となる「第3回高校生議会」を開いた。
同市議会では、選挙権年齢が18歳に引き下げられたことを受け、次代を担う高校生に市議会の模擬体験を通じて行政や議会の仕組みを学んでもらい、市政への関心や理解を深めるきっかけにしてほしいとの思いから、2021年度に第1回、翌2022年度に第2回を実施している。
第3回となる本年度は、6月13日に全体説明会を開き、勉強会を経て準備を進めてきた。高校生たちは自ら地域課題を掘り起こし、委員会を立ち上げて議論を重ね、最終的に意見書として取りまとめた。
美化&美花委員会は「環境整備」(第9号議案)と「地域活性化のため花火大会の開催」(第10号)を提案。花火大会に関しては「以前、市内で花火大会が開催された際ににぎわいが見られ、現在も市民から開催を望む声が多い。市民サービスの一環として必要」と提案理由を説明した。
地域再生クリエイティブ委員会は、「休校中の小学校を観光資源として活用する」(第11号)ことや、市内全体を舞台とした「謎解きゲームの開催」(第12号)を通じて地域活性化を図るアイデアを提出した。
明るい未来への道委員会は「外灯の増設」(第13号)と「道路整備の実施」(第14号)を求め、市民が安全・安心に暮らせる環境づくりの必要性を訴えた。
これらの議案は議場で、いずれも全会一致で可決。高校生議会議長を務めた早稲田大学本庄高等学院の斉藤優舞さんから、本庄市議会の粳田(うるた)平一郎議長に意見書として手渡された。
粳田議長は「若い世代が地域を真剣に考え、具体的な提案としてまとめてくれたことは大変意義深い。市議会としても、しっかりと受け止めていきたい」と話した。