
上里町は7月16日、町役場の議会議場で「小中学校児童生徒と上里町長との意見交換会」と「平和宣言式」を開いた。
町内の小中学校から児童生徒16人が参加し、山下博一町長、斉藤雅男教育長らと地域の未来や平和について意見を交わした。
この取り組みは、子どもたちの視点から地域の課題やまちづくりについて考える機会を提供し、町政への関心を高めることを目的としたもの。戦後80年の節目に当たる今年、次世代を担う子どもたちに平和の大切さを伝える場として、各校の代表児童生徒が、それぞれの思いを込めた平和宣言を発表する「平和宣言式」も併せて実施した。
子どもたちからは、「他校との交流イベントを増やしてほしい」(上里東小)、「道の駅を作ってほしい」(賀美小)、「空港を設置してほしい」(七本木小)などの提案が寄せられたほか、「キャリア教育や仕事体験の機会を増やしてほしい」(上里中)、「学校の廊下や階段の落ちない汚れを専門業者に清掃してもらえないか」(長幡小)、「子どもが遊べる場所をもっと増やしてほしい」(神保原小)など、暮らしや学びの環境をより良くしたいという声も上がった。
さらに、「安全に登校できるように通学路を整備してほしい」(賀美小)、「町の情報を回覧板だけでなく、公式LINEやSNSを活用して配信しては」(上里北中)など、子どもならではの視点を生かした提案も見られた。
山下町長は「子どもたちの提案には、地域のことをよく見ているからこそ出てくる発想や視点が多く、私たち大人にとっても大きな学びになった。子どもたちの意見を丁寧に受け止め、今後のまちづくりや施策の検討に生かしていきたい」と話す。