40年ほど前に本庄市を中心とする埼玉県北部の喫茶店で提供され始めた「ナピラ」(=「納豆ピザライス」の略称)が1月26日、本庄総合公園(本庄市北堀)で開かれた「ほんじょう市(いち)」で販売され、用意した200個が完売した。
ナピラは、昔ながらの喫茶店の減少とともに口にする機会が減ったが、世代を超えて家庭や飲食店で受け継がれてきた。本庄商工会議所青年部有志とOBから成る「ナピラにKoiして委員会」は当日、手軽に手に取って食べられる「焼き納豆ピザライス」を販売した。
同委員会メンバーら12人は出店前日、プールや温浴施設のある余熱利用施設「湯かっこ」(東五十子)の讃岐うどん店「つる鹿」に集まって仕込みをした。委員長の高岸利之さんは「仕込みを手伝ってくれている子どもたちが大人になるまでは(ナピラのPRを)続けたい」と意気込む。
同市のブランドメッセージ「どこにでも行けるけど、ここにいたい。本庄」とロゴマークの披露を目的として開催する「ほんじょう市」。主催する同市担当者は「市内のおいしいグルメが並ぶほか、市内のお薦めスポットの紹介、まちの魅力を体験できるワークショップなど、市内のヒト・モノ・コトを知ることができ、きっともっと『ほんじょう』が好きになるイベント」と参加を呼びかけていた。
同委員会メンバーは当日、用意した200個のナピラをフライパンで片面3分ずつ焼いて販売。午前中に完売した。ナピラを購入した同市在住の斉藤香織さんは「とてもいい味わい。ペロッと食べられる」と言いながら頬張っていた。
高岸さんは「本庄市民全員に、ナピラは納豆ピザライスのことだと認知してもらうのが最終目標」と意気込む。